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2023年 3月22日 阿蘇および九重山のモニタリング開始について

2023.03.22

Notice

当研究室では,防災に貢献すべく,科学研究費等の助成を受けて,地震や火山活動を予測するモニタリング技術の開発に取り組んできました。

このたび,発電設備等における火山ハザードに関し,より一層の安全性を確保するための知見拡充に取り組んでいる四国電力株式会社,地元自治体である阿蘇市,高森町,南阿蘇村と共同で,阿蘇および九重山を対象とする火山モニタリングを開始いたしました。

当研究室が開発したモニタリング技術を活用して,火山の状態とその変化を時空間的に観測するものであり,阿蘇および九重山の状態をより正確に把握することを試みます。特に,阿蘇では過去30万年間で計4回の巨大噴火が知られており,今後,阿蘇においてそのような巨大噴火が発生するような状態への変化があるかという観点からも,地下のマグマ溜まりの状態をモニタリングします。

具体的な観測項目は以下のとおりであり,観測結果の一部については本HP上で適宜公表する予定です。なお,観測データの蓄積を進めつつ,更なるデータ拡充のため,光ファイバーの活用を含めた地震計の増設や小型人工震源装置の設置等についても引き続き検討していきます。

・小型人工震源装置と地震計を用いて地震観測を行い,地下における地震活動や速度構造の時空間変化を観測します。

・衛星画像等を用いて地殻変動の経年変化を観測します。

・火山ガス観測など他機関による観測データも踏まえて火山の状態を評価します。

図 観測装置配置図